幼児教育と非認知能力と家庭教育学級と

 幼稚園のお手紙を整理していたら、懇談会の資料に『非認知能力』とメモしてありました。今、幼児教育のキーワードとして、『非認知能力』が流行っているようです。非認知能力とは、幼稚園での集団生活や、工作、お絵描きなどの作業、歌、お遊戯の参加など、試験の点数に直接関係しない能力を指すそうです。

 幼児教育の目標は、大人になるための人格の基礎を作ることです。テレビの紹介によると、昔アメリカで、幼稚園に通わせられないスラムの家庭の子どもたちを半分に分けて、片方のグループだけ幼児教育を施し、その後40年追跡調査する実験をしたそうです。結果は、幼児教育をしたグループは、平均収入、持ち家率共に圧倒的に高くなりました。どのくらいかは忘れましたが(^^;

 その幼児教育の内容ですが、まず本人にテーマを決めさせます。(今日は絵を描く等。)そして、そのテーマを完成させます。それを繰り返すと、小学校に上がったとき、ぐっとやる気が出るそうです。

 

 さて、この幼児教育ですが、なんだか教養委員会の仕事にすごく似ているのですね。まず班を組んで、好きなテーマを決めます。そして、それぞれ講座を開きます。班を組んだ分、協調性も要求されて、ちょっと難易度が上がります。

 つまり、家庭教育学級とは、教養委員に、『非認知能力』を高める教育を施す機関なのです。お客さんはただの賑わいです。失敗してもがっかりしないように、子供はメインターゲットから外されます。

 更に、この会の目的がよくわからない感じなのも、役員の能力を伸ばすと告知してしまうと、役員に不快感を与えてしまいうと気遣っての事かもしれないです。日本人は、知らない権利を尊重しますからね(^^; ガンの余命告知とか。

 

 そう考えると、役員を1人1回以上という強制システムは、とても有効です。教養委員は、仕事がバリバリできちゃうキャリアよりも、普段家にいる主婦で、特に私のような、引きこもりで仕事も遅く協調性に欠ける人は適任な訳です。しかも、ボランティアに任せると、楽しいと感じた人達が翌年主導になってしまうので、多くの主婦を鍛えるという目的から逸れてしまいます。

 ところで、教育というのは目的があるものです。家庭教育学級は、親を鍛えてどうするのでしょう?中学でも家庭教育学級はあるので、役員の次は仕事せよと言うわけでは無さそうです。ここは一つ、40年追跡調査をして、どんな老後を過ごしているのか、その子供たちはどんな大人になるのか、是非データを開示して欲しいところです。

 趣味でもない目的もない教育を受けるのは、苦痛です。学校がつまらないと思っている生徒さんは、同じ思いなのではないかな?